厚生労働省の資料によれば、
2025年には認知症患者が約700万人になると予測されています。
これは高齢者の5人に1人が認知症になるということ。
この数字を知ると、とても他人事とは思えません。
しかしながら、不治の病と言われた認知症も今は昔。
きちんと対策を立てて実践すれば、40%も発症リスクが減るそうです。
認知症予防の権威、鳥取大学医学部教授の浦上克哉氏が、
予防のための「3つの習慣」を紹介しています。(週刊新潮12月2日号)
①運動
②知的好奇心
③コミュニケーション
これらを日常化して、さらに五感を衰えさせないことが重要と述べています。
軽度の認知症になると五感のうち最初に衰えるのが嗅覚で、
嗅覚が衰えると記憶を司る海馬や情動を司る扁桃体への刺激が減少します。
その結果、記憶障害などいわゆるボケが進みます。
浦上教授は、ボケの進行を食い止めるための嗅覚の鍛え方を提唱されています。
その方法は、「におい比べ」。
例えば柑橘類のレモン、グレープフルーツ、ゆずを用意し、目を閉じて嗅ぎ分ける。
このような単純なことで嗅覚は鍛えられるそうです。
果物の代わりに、同類の精油を使ってもトレーニングは可能でしょう。
香り大好きのアロマ愛用者には、「におい比べ」は楽しい予防法かもしれません。
におい比べのための精油セットを選んでみました。
フローラル系→ラベンダー、ゼラニウム、パルマローザ
樹木系→ティートリー、ニアウリ、ユーカリラジアタ
柑橘系→レモン、グレープフルーツ、スイートオレンジ
ハーブ系→ローズマリーのシネオール、ベルベノン、カンファー
上記のうち、柑橘系とハーブ系のローズマリーが難易度が高くなります。
アルツハイマー型認知症は、脳内にアミロイドβタンパクが溜まることで発症しますが、
このアミロイドβタンパクが溜まり始めるのは発症の20~30年前と言われていますので、
予防は、40代から始めても早すぎることはないようです。